妻の女友達(ミステリーズ・大泉洋)の原作小説のネタバレ!結末やあらすじと考察

   

4月22日放送フジテレビ系「ドラマミステリーズ~カリスマ店員が選んだ珠玉の一冊~」。

大泉洋さん、戸田菜穂さん、高岡早紀さんが出演する「妻の女友達」の原作小説は、小池真理子さんの短編小説「妻の女友達」です。

大どんでん返しの結末に「女ってこわい!」と思わずにはいられない小説です。

ここではドラマの原作小説のあらすじや結末のネタバレをまとめています。

原作小説「妻の女友だち」とは?

原作小説は小池真理子さんの「妻の女友達」。

こちらは、短編集「妻の女友達」の表題小説となっています。


妻の女友達 (集英社文庫)

原作小説 主な登場人物

広中肇(ひろなかはじめ)

市役所の戸籍係。

家庭を大切にしていて、妻と子供がいる今の暮らしが幸せだと考えている。

広中志津子(ひろなかしづこ)

清楚で控えめな女性。

肇の妻で主婦。

優しくて家庭的。

パッチワークが趣味。

広中ちえみ

肇と志津子の娘。

3才。

多田美雪(ただみゆき)

志津子の女友だち。

派手。

有名女流評論家。

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原作小説 あらすじと結末

広中肇は妻の志津子とちえみの3人暮らし。

平凡で普通の生活だがとても幸せだ。

休みの日には3人で散歩をして公園でアイスクリームを食べる。

派手に出かけることなどないがそういう生活が気に入っていたし、妻のこともとても愛している。

ある日。

志津子が料理教室に通いたいと言い出した。

肇は志津子は料理が上手なので通う必要などないのでは?と言った。

志津子は「あなたがその必要がないと言うのなら諦めます」と言った。

肇が「君が通いたいのならかまわないよ」とOKすると、志津子は嬉しそうにし、フランス料理を習うことを決めた。

その日。

広中家に電話がかかってきた。

肇が出ると、相手は多田美雪と名乗った。

美雪は、志津子の元同級生で、外国人と結婚し疎遠になっていたが、最近は日本でも女流評論家として活躍している。

美雪は最近近所に引っ越してきたということで、今から広中家にやってくるという電話だった。

美雪は講演会の後だということで、派手な身なりをしていてハイヤーでやってきた。

そして、広中家へやってくると、「家族3人でこの家は狭いわね」などと言いながらタバコに火をつけた。

会話の半分以上は美雪の自慢話だったが、志津子は嫌そうにはせず話をしていた。

話の流れで、美雪は自分の自宅の掃除などをしてくれる人を雇いたいと言い出した。

そして、知らない人に自宅をあずけたくはないから、志津子のように気心しれた人がいいと言った。

話はまとまり、週1で志津子が美雪の自宅の掃除に行くことに決まった。

もちろんお給料は出るという。

志津子は毎週水曜日に、フランス料理教室と美雪の家の掃除をすることに決まった。

そうして、水曜日。

肇が帰宅すると、志津子はその日見てきた美雪の家のことを嬉しそうに話し続けた。

肇は美雪の話を聞きたくなくて、料理教室の話に話題を変えた。

すると、またもや志津子は顔を輝かせて「すごくわかりやすいしいいところだった!」と話した。

その日の夕食には、志津子が教室で習ったテリーヌも食卓に並んだ。

そういう風に毎週水曜日、志津子は過ごしていた。

水曜日の夕食は、志津子が教室で習った料理が1品あり、話題は美雪のこと。

美雪はときどき、自分がもう使わないアクセサリーや洋服を志津子にくれるようにもなり、志津子は「これいただいちゃった」と嬉しそうにそれを肇に見せた。

「よかったな」と肇も言っていたのだが、度重なるそういうことを肇は不快に思うようになった。

「いい加減にしろ。こんなにお下がりばっかり。見下されているのではないのか?こんなにいろいろもらい続けたら、そのうちもっとこき使われるようになるよ。君にアルバイトをするなとは言ってないが、美雪さんとの関わり方は考えたほうがいい」

肇がそう言うと、志津子は悲しそうにして、それ以降、もらってくることはなくなった。

だが、美雪は志津子が今まで週1だけ家事をしていたのを、週2週3と呼び出すようになった。

たいてい突然電話で掃除や食事の準備、買い物などを手伝ってほしいと言ってくるのだ。

志津子は電話をうけると、ほおっておけない様子で出ていく。

そうして志津子は自宅の家事があらっぽくなっていった。

呼び出される頻度はますます増え、そればかりか時間帯が夜中のこともあった。

肇は行くなと言いたかったが言えず、イライラをかかえるようになった。

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そうして、いつのまにか、肇は「あいつさえいなければ」と思うようになっていった。

そんな日々はすぎていった。

美雪のエッセイは肇の職場の女性にも人気で、肇が美雪と知り合いだと知ると、「会いたい」など言われたりもした。

肇は決して美雪の文句は言わなかった。

そして、自分の顔を見て思う。

自分は美雪の死体がもし発見されたとしても疑われるようなことは決してない見た目をしていると。

肇は美雪と会ったことは1回だけしかないし、美雪との男女関係もなければ、動機もない、そんな普通の男なのだ。

秋になった。

志津子の母親が軽い脳梗塞を起こした。

入院するほどでもなかったのだが、志津子はちえみを連れて実家へ帰ることにした。

肇は、役所を休むわけにいかないという口実で、一人自宅に残ることにした。

そうして、志津子が実家に帰る日。

美雪から電話がかかってきた。

美雪は風邪をひいたから志津子におかゆをつくってほしいと言ったが、美雪は実家に帰るからと断わり、肇が出勤する時間に合わせて自宅を出発した。

肇は普通に仕事を終えると、自宅に戻り、志津子が用意しておいてくれた夕食を食べた。

そして、美雪に電話をかける。

「風邪はどうですか?なんだったら僕が果物やプリンなど買っていきましょうか」と肇。

美雪は「それはありがたいわ」とOKした。

肇は「玄関の鍵をあけておいてください。荷物を置いたらすぐに帰りますから」と言った。

肇は革の手袋をして、前から目をつけておいた自分の革のベルトをポケットに入れて出かける。

美雪の自宅に到着すると、言ったとおり鍵は開いていた。

肇が中に入ると、気配を察して、美雪は声をかけてきた。

「ちょっと付き合ってくれない?」とホットウィスキーを飲んでいる。

肇は美雪に付き合うふりをして近づいていく。

そして、革のベルトで美雪の首をしめた…。

美雪が動かなくなると、首からベルトを外し、肇は逃げるように帰った。

すべては終わった…

自宅に戻ると自分の衣服をチェックした。

捨ててしまいたいが、そうすれば志津子が不審に思うだろうから、汚れだけをチェックしタンスへしまった。

その中で、ジャケットの袖口のボタンが片方ないことに気づく。

部屋の中を探して回ったが自宅には落ちていなかった。

もしかして美雪の家で…

そのジャケットのボタンは特殊なものだった。

結婚前に、志津子が肇のイニシャルを彫ってもらってくれたくるみボタンなのだ。

再び美雪の家へ行くべきかなやんだが、へんにうごくと目撃されたりする可能性もある。

肇は行かないことにした。

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次の日。

肇は役所へいつものように出勤した。

午後2時ごろ、志津子から電話がかかってきた。

志津子は実家からこちらへ戻るとすぐに美雪のところへ行ったという。

そこで、美雪の遺体を発見し、今まで警察に詳細を話していたのだった。

志津子は第一発見者となってしまっていた。

志津子は美雪が殺されていたことを泣きながら話した。

肇が自宅へ帰ろうか、と気をまわすと、「いいえ、大丈夫」と言った。

仕事を終えて肇が夕方帰宅。

肇は志津子に犯人のことをそれとなくさぐった。

志津子は、警察は知人の犯行だと考えているようだが、犯人は志津子の知るかぎりは証拠を残していないようだと話した。

その夜。

警察が広中家に話を聞きにやってきた。

警察は、肇にも美雪とのことを聞いてきたが、肇は「1回しか会ったことはない」と説明した。

警察官は一通り話を聞くと、最後にちえみに声をかけた。

肇がちえみに目をやると、なんとちえみの持っているクマのぬいぐるみの目があの、ジャケットの袖口のボタンになっていた。

警察が帰っていき、ちえみが眠った後、肇は志津子に声をかけた。

「これおまえがつくったのか」とさっきのクマのぬいぐるみについて聞いてみると「そうよ。」と志津子は言った。

「どこでみつけた?」とボタンについて聞くと「美雪さんのところ」とあっさり言った。

志津子は美雪を殺したのは肇だと気づいていて、美雪のところで証拠を見つけたボタンを持ち帰ってきたのだ。

「どうして今まで黙ってた?」と肇。

「びっくりさせたかったの」と志津子。

肇は「君は天使だ。俺はあの女に耐えられなかったんだ」と言った。

「彼女はわたしをなめてましたものね。でもお給料ももらっていたしアルバイトと思えばなんてことなかった。それにしてもあなたの彼女を殺したかった気持ちはよく理解できます」と志津子。

肇は志津子の手をにぎって「君は冷静に対処したんだね」と言った。

志津子は肇の手をふりはらって「これであなたは疑われないわ。完全犯罪というところでしょう。わたしはあなたをかばいます。でも、その代わり、離婚してください」と言った。

志津子は実は、肇とのつまらない生活にうんざりしていたのだ。

本当は肇との生活にストレスを感じていて、それを発散させるべくパッチワークをしていた。

だけどそれだけでは発散できなくなり料理教室へ行くようになった。

その教室で出会った教師と今付き合っていて、その教師と結婚したいのだという。

ちえみのことも面倒みてくれることになっていて、志津子が離婚さえすればそれは叶うと。

志津子は美雪に恋の相談もしていた。

美雪の度重なる呼び出しのうちの一部は、志津子が不倫相手と会うための嘘だったのだ。

「離婚してくれなかったら、警察に話します」と志津子は言ってクマのぬいぐるみをなでた。

=====完=====

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感想&考察

女目線でこの作品を読むと、志津子の気持ちは理解できる部分があるのではないでしょうか。

志津子はもともと美雪と仲がよかったわけで、女子っていうのは、見た目が違ってもどこか価値観が似ていないと仲良くはなれなかったりします。

派手な美雪と仲がよかった志津子は見た目は清楚で控えめでも、華やかな生活に憧れるような人物だったってことですよね。

美雪と再会しかたからとかそういうことではなく、遅かれ早かれ、美雪の不満は大きくどこかに現れていただろうし、美雪がいなくても、不倫はしていたでしょう。

男性が女性に抱く幻想というかそういうものが、この物語の根底にあります。

見た目や物言いがひかえめだからといって、その女性がそういうすべてがひかえめで地味な生活を好むかというとまた別の話。

これが女の現実ってことです。

お金のためなら、少々見下されても全然我慢できるとか、そういうところも男の人とはちょっと違うのかもしれません。

でも、きっと志津子はずっと自宅にこもっていた完全専業主婦だったころよりも、多少見下されていても、自分の世界を広げてくれる美雪の存在は必要だったのでしょう。

そんなすべてを、事実とは違う幻想でとらえていた肇は、自分が守りたいものが、志津子のためにもなり、志津子も同じ思いでいるというようにとらえていて…悲しい程に残念な結果でした。

きっとそういう意味では、志津子は冷静にずっと現実をとらえていたのでしょう。

肇が美雪を邪魔だと思っていることも知りつつも、いつか暴走するかもしれない肇をある意味わざと野放しにしていたとも言えますから。

本当に女ってこわい…

男性は幻想をいだきすぎないことですね…

それにしても、美雪役、こういう役は高岡早紀さん本当にお似合いです。


妻の女友達 [ 小池真理子 ]

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